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St. Gallen Symposiumでは、考えさせられたこと、教訓がいくつかありました。まず一番大きかったのは、世界がどんどん変化しており、世界中に優秀な人がたくさんいるということです。今回とくにPlenary sessionのスピーカーやパネリストはみなとてもすばらしい方々で、内容もプレゼンテーションもレベルが違うと思いました。周到に準備をしておきながら、一方、その場で当意即妙なやりとりをしていくのには圧倒されてしまいました。意見はもちろんいろいろですし、収斂することはもとから期待されていませんから、意見・見解の多様性には、再度認識を深めました。

今回は、このシンポジウムのテーマであるDialogue between leaders of today and leaders of tomorrowの後者へのフォーカスが明らかで、仕事や人生、意見にしても多くの選択の余地があること、それぞれの特色などを若い世代に見せようとしている意図がとてもはっきりしていて、さまざまな議論が展開していくのがとてもエキサイティングでした。それぞれの立場、それぞれの見解を主張して、いろいろなことをより多面的に見よう、見せようとする姿勢に、私は今まで以上に気がついたということもあるかもしれません。 同時にこうした中で議論する能力をつける、議論する習慣を日々持つ必要性を深く感じました。

若い世代からの質問は遠慮がなく、鋭く、自由で、ポイントをついたものが多かったことも印象に残りまました。ヨーロッパ、北米、アジアとどこの人も極めて積極的でした。

自分の活動としては、教訓や課題がいくつかありました。まず第一は、セッションをする前に、英語で何かしゃべって口?の運動をするという準備運動をしなかったため(2日も英語圏にいたので大丈夫と思ってしまっていたのです)、私がモデレーターをしたWork セッションの最初の紹介がスムーズにいかなかったことです。どんな時でも出だしを何度も練習しておかねばということを再認識しました。これはいつもやっていることだし、ほかの人にもいっていることだったので、二重に反省すべきと思いました。

もうひとつは、いかに突然意見を聞かれた時にわかりやすいメッセージを伝えるか、ということです。準備ができて、それなりにいいたいことをまとめる時間や余裕があれば何とかなるのですが、何をきかれるかわからない、でもすぐやらねばならないというような場合への対応はまだまだうまくできません。とくに周囲がとてもうまくやる人ばかりの場合、自分の力不足がはっきりしてしまいます。

世界の今の課題、そして自分の国、自分の分野については、明らかな見解を持ち、それをわかりやすいように、またその場に合わせた事例や逸話をいれながら話す、ユーモアのセンスをもって主張できることが世界では不可欠です。とくにEmerging economiesのインド、中国をはじめとするアジアの人たちがここ数年の間にこうした力をどんどんつけてきて、世界の場で活躍しているのを目の前で見ると、自分の実力のなさを痛感し、何とかしなくては、という焦りを感じます。

こうした世界の場では、国、組織、タイトルなどは全く通用せず、「個人」の力がすぐ見えてしまうので、大変ですし、一方では努力のし甲斐もあると思います。そういう点では、近いこともあるかもしれませんが、スピーカーなどは閣僚でもない限りは一人で来ている(らしかった)のに比べて、大勢の人がついてきている日本のスピーカーがいたのにはちょっとびっくりしました。

一方、楽しかったこともたくさんあります。スイス空軍のアクロバット飛行をまじかで見ることができたこと、多くの若い人と知り合いになり、いろいろな話ができたこと、そして、6-8度という季節外れの寒さ、雨、毎日12時間以上のスケジュールの中でも集中力を失わず、かぜもひかず、何とか無事終えられたことです。(これはひとつの自信になります)

また、ああいう人になりたいなあと思う人にも何人か会うことができたのは、大きな収穫でした。(これからの私に残された時間のなさにはかなり焦りますが。。。)

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  1. 2010年 11月 02日
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