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 数日前に発売された大前研一さんの「日本復興計画」を読みました。For English=>  このブログでも書いていますし、Tweetもしていますが、原発については、大前研一ライブを見ていたこともあり、それがまとまった形ではっきり書いてあってとてもわかりやすいと思いました。

 最近いろいろな所で実際にいってきた人たちに話を聞きます(私は現地へいっていないので)し、私もそうだと感じていますが、日本の隠れた強み(現場の知恵や一般の人の力、スピーディな復興)と弱み(大きな組織などのリーダーの意思決定の力、実行力、臨機応変な対応力のなさ)が本書にも示されていると思いました。大前さんもいっていますが、日本の本当の力が試されるのはこれからだと思いますし、私たちがサポートするのもこれからが本番だと思います。

 本書で私が良いと思うのは、第3章の日本復興計画です。特に今回の震災で明らかになった東北の部品・素材などの工業力を再生する必要や日本の農業は復興しないことを明確に示していること、先日KMDマネジメント基礎のクラスでも議論しましたが、3月11日のずっと以前(20年間にわたって)から、日本経済は衰退の一途をたどっていたことを示して、東北だけでなく日本全体を復興することの緊急性、そのための施策を提案していることです。

 道州制はもちろんですが(最近の競争力の議論は、国よりも都市や地域を単位としています)が、個人のメンタリティの変革を強調している点がとても印象に残りました。私自身、セミナーやコラム、本などでも繰り返しいっていますが、21世紀は「個」が力を持ち、輝く時代です。若い世代が力を発揮して、世界で通用するような力を自らつけるように努力すれば、可能性は限りないと思います。今の日本・世界の現実を直視して、自分が何をすべきか、を一人一人が考え、行動する時だと強く感じました。

  もう1冊、これは2006年に出ていたものですが、「ハイ・コンセプト」を、最近やっと読みました。原著はDaniel Pinkで、大前研一さんの訳が出ています。かなり前にいただいていたのですが(セミナーで質問されて読んでいないと答えたら、その方が送ってくださったのです)、読まずにおいてあったものです。今になって読んでみると、なるほど、こういう考え方は2006年から出ていたのだ、大前さんはこの頃から21世紀をいきる個人にとって必要な感性を示す本書を訳していたのだと思いました。「機能だけでなくデザイン」「議論よりは物語」「個別より全体の調和」「論理より共感」「まじめだけでなく遊び心」「モノよりも生きがい」という6つの点は、いずれも、最近私が考えていること(だからKMDなのです!)なので、「ああそうだったのか」と「私はずいぶん遅れていたのだ!」と思いました。

 同時に、こうした具体的な提案をした本があるにも関わらず、5年以上もあまり変化が見られないのではないか、と思いました。新しい時代にすべきことは明らかに示されている、課題はやるかやらないか、であって、私たち一人一人が「やる!」と決めて今日から始めれば良いのだと思います。

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