Part 1では本書の中心である新しい事業戦略の考え方の前段にあたる背景が書かれています。完成版では4つのPartのうちのひとつであり、ぺージ数もそれほど多くありませんが、当初書きだしたころは、この前段がとても長いものでした。

 その理由は2つあります。ひとつは、この間書いたように、私の書くスタイルとして、助走がかなり必要なため、書く癖がつかない、つまり、Discipline(規律)ができない最初の期間は、何しろパソコンに向かって(机ではないですね)、どんどん書くからです。背景から書きだすわけですが、そうなると一般的にいわれていること、中でも私が強く感じている事業環境の要素などをただ書いてしまうことが多いです。

もうひとつは、「傘」がない!という問題でした。コンサルティング会社で学んだ問題解決でよく使われる「空―雨―傘」でいうと、「空は青い」でとどまるか、「雨は降りそうにない」まで少しカバーするくらいで、「傘をもっていく必要はない」という行動への提言が入っていませんでした。

1章も元はそのような形で、ICTの話などがただ述べられていたという感じでした。編集の方に見せたら、「これは一般的な話でユニークな点がない」 「だから企業にどういう意味があるか」(雨と傘)を書いてほしい)といわれました。

 第2章では、特に昨年後半頃、日本の将来への危機感が私自身に強く、それを次から次へあげていくという建設的でないリスト作りになっていました。(完成版でも今読み返してみると、いくらかその名残があります、「xxしていない」「xxがない」が続いている部分が目につくので) ここでもドラフトを見せた方々に、「この本のターゲット読者であるビジネスパーソンに関連づけた方が良い。そうでないと、なぜ日本の問題をビジネスパーソンである私が考えなくてはならないか、So What?だから何なのか?が読者にわからない」といわれました。 

少なくとも「雨」の部分、そしてあとの章ででてくる「傘」へのつなぎになっていないといけないのだ、そしてターゲット読者を常に考えていないといけないのだ(つまり勝手に私がいいたいことをいってもだめ)と納得したので、結局、最初に書いた「空」はほとんどカットしました。 

  このプロセスを効率的にするやり方はないかと(いつも助走が長く、その部分は結局カットするので)思いますが、なかなか見つかりません。Part 1の最後の章である第3章については、また次の機会に書きます。