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aoki2比較制度分析という新しい分野を拓いたスタンフォード大学名誉教授の青木昌彦先生が、先日なくなりました。For English=> 私は一橋大学大学院国際企業戦略研究科にいた頃、青木先生が時々いらしていたので、数年前まで、スタンフォードのお宅に伺ったり、研究室に相談にいったりしていました。ごく最近では昨年12月に開かれたエコノミストの会で、数年ぶりにお目にかかり、しばらくお話するという幸運に恵まれました。
青木先生は、世界的に有名な経済学者でとても偉大な方だったので、私は、雲の上の人のように遠くから見ていました。たまたまある組織のメンバーに私がなったのは、青木先生が私の名前をいってくださったかららしい、ということを聞いて、秘書の人に「恐れ多いのだけど、お話できるかな?」と相談した所、訪問したりするのは喜ばれると聞いて、スタンフォードのオフィスとお宅を訪ねました。
51R6DKPNSBL._AA160_ とてもざっくばらんな方で、制度分析やゲーム理論につぃて初歩的な質問をする私にわかりやすく答えていただきましたし、奥様のれいこさんとお宅でシャンペンを飲んでから食事にいき、本当に楽しいひと時を過ごしました。その後は私も少しリラックスすることができ、一橋の研究室にいらっしゃる時、会議のテーマやスピーカーについて相談したり、先生のクラスにいったりしていました。
「世界級キャリアのつくり方」にも書いたのですが、世界で一流の人は誰にでも親切なのだ、と心から思いました。「移り行くこの十年、動かぬ視点」はとても好きでしたし、日経新聞の「私の履歴書」も毎日楽しみにしていました。毎年1月に出る日経新聞の経済教室の論文も良く読んでいて、最後にお目にかかった時もその話をしました。
12月のパーティではお元気そうで、あいかわらずかっこいいなあと思っていたので、亡くなったと聞いてがっくり来てしまい、悲しくさびしい気持ちが迫って、数日はそれにとらわれていました。でもこうしたすばらしい方と少しでも時間を過ごすことができて、幸運だ、と感じます。
青木先生のエッセイからもその人となりが感じられますが、亡くなった後、何人かの方が追想で、厳しいけれど、誰に対しても気安く同じように接する方だったと書いてあったのが印象的でした。

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