18日金曜日の午後、アカデミーヒルズで、グローバル・アジェンダ・シリーズ「サマーダボス会議 in 大連 報告会」が開かれました。平日の午後(それも5連休の直前!)にも関わらず約100人位の方々におこしいただきました。

  まずアカデミーヒルズ理事長であり、世界経済フォーラムのFoundation board memberの竹中平蔵さんがセミナーの目的、ダボス会議の位置づけ(世界の経済論の潮流を作る場、日本のIRの場など)を話しました。そのあとで、9月にオープンした東京事務所の所長である土屋聡さんがサマーダボスの紹介をしました。そのあとで、私が自分のサマーダボスの経験、今年の特色ーサマーダボスでは新しいタイプのひとや組織を巻き込もうとしている(たとえば社会起業家、若手科学者)、同時に新しいフォーマット(Work Space やideaslabなど)を常に試していることーをそれぞれ10分程度紹介しました。
 そのあとで竹中さんと私の対談がありました。竹中さんと私はサマーダボスにいったタイミング(私は前半、竹中さんは後半)も専門分野(竹中さんは経済・政治、私は経営)も役割(竹中さんはパネリスト、私はブレーンストーミングのファシリティターが主でパネルはひとつ)も違うので、会った人や出席したセッションにより、印象が少し違う点もあり、とても興味深いものでした。
 まず竹中さんに経済見通しがどう議論されたか、日本のIRの場としてどうだったのか、などについて伺いました。
  竹中さんのお話は、
  -世界経済についてはこのまま一本調子でよくなるよりは、W字回復で一度さがってそれからまた上がるという意見が多かった
  -温家宝首相も1月よりは、明るく、強いメッセージ
  ー会議全体のテーマとして、1)アジアの新しい成長モデル(輸出主導ではない)の模索 2)グリーンエコノミーが成長エンジンになるかなどについて専門家の意見は真っ二つに分かれている 3)「中国との協力の枠組み」をアメリカ、ヨーロッパが本気で求めており、ここで先行してきた日本がその優位性を維持できるかは大きな鍵 4)Joseph Nyeが言い出したソフトパワーの戦いの場であるダボス会議で、日本の食、文化などをもっとアピールできる、日本の暗黙知をいかに産業化するかが鍵 5)日本の経済人の存在感が不足
 などでした。
  私は、自分の担当したパネルやideaslab、そして竹中さんのコメントを受けて、
1)アジアや世界における日本のPerceptionは、日本でいうほどソフトなコンテンツなどではないようだった
2)中国、韓国、日本で世界にアピールできることが具体的に考えられそうなこと、
3)ファッションなどの分野でもデザイナーや消費者は世界に誇れるすばらしい才能が日本にあるが、それを産業にしていくビジネスモデル、企業のトップが不足している
4)日本を代表する経済人は、一年だけ、また一人ではなく、長期的な目でダボス会議に参加し、かなりの数で参加するのが有効ではないかと思う、
 などを紹介しました。

  参加者からも企業のトップにいってもらうためにどうしたらよいか、パブリックな活動へどんな提案があるのか、などの質問が出ました。
  最後に、ウェブサイトのご紹介(これはビデオなど、対談をしている最中にも紹介するはずだったのですが、できなかったもの)、ネットでかなり多くのことがみられること、(しかし実際にダボスや大連の「場」で起こる数々の公開されていないプライベートなセッションー竹中さんのいう「裏庭」ーにも大きな価値がある、暗黙知の交換はこうした所で行われること)、今企画しているグローバル・アジェンダ・シリーズのご紹介をして終わりました。