この数日、多くの人の前でスピーチやショーをするプロが、どのようにしてその場にいる多くの人をその気にさせるか、を見る機会がありました。ひとつは、史上初めて女性が米国民主党大統領候補になるという歴史的な見せ場を作ったHilary Clintonのスピーチ。もうひとつは昨晩横須賀で見た高橋真梨子のコンサートです。
HilaryHilaryは、カリスマ性がないとか、一般の人に好感をもたれないとよくいわれていますが(プライベートな場ではとても親しみやすく、多くの人の前に出る時と別人のようだ、という話もよく聞きます)、必要な選挙人数を確保した日の晴れ晴れとした表情と新たな歴史を作ったことへの誇り、そしてそれに対するサポーターの興奮は、画面で見ていても、すばらしいと思いました。Hilaryは、Bill ClintonとかBarak Obamaとか、何となく人に好かれるというタイプではないだけに(これは多分パーソナリティ?)、それまでの緊張や厳しい表情から一転して、本当に清々しい表情をしていたのが印象的でした。
これだけ長い間、多くの目にさらされ、批判されても、大統領になろうとするという心と体の強さにも感心してしまいました。どんなに批判されてもやり抜くという意思の強さは、Hilaryの考えに賛成か反対かにかかわらず、やはりすごいなあと思います。
IMG_0168それとは違う国、違う分野ですが、昨晩よこすか芸術劇場で見た高橋真梨子コンサートも観客を心から楽しませ、新たなエネルギーを生み出すという意味では、(いつもですが)さすが!と思いました。
よこすか芸術劇場のコンサートは、毎年6ヶ月以上続くコンサートツアーの3回目あたりと初期のものなので、その後ツアーを終える頃までに、どれだけ内容がリファインされるか、という意味でもとても興味深く、ここ数年私は、いつもいっています。
昨晩のコンサートは、とてもノリがよかったように思いました。時には最初のうち観客が静かでもうひとつ感情が強く現れない、そのためにトークなどもいろいろ工夫しているのが見える(そしてしだいにのってくる)こともあるのですが、昨晩は5階席まである大ホールでも最初から観客との一体感があったようです。
Hilaryの場合もですが、高橋真梨子さんも、いろいろ試して、観客やサポーターをエキサイトさせようと努力しているのがわかります。「その場にいて、良かった」という感覚を皆に持ってもらうために、その場の雰囲気や人の心への感度がとても鋭いのだと思います。今やいろいろなメディアを通じて、なんでも手に入る中、「臨場感」の希少性と重要性ーだからライブ・コンサートが盛ん、テレビなどでのディベートだけでなくタウンホール・ミーティングなどがかなりあるーは逆に増しています。そこで、その「場」「人」への感度とそれに応じた臨機応変な対応が、求められるのではないでしょうか。これは多分誰でも練習すれば磨くことができる力だし、できることだと思いますし、スピーチや公演などに限らないのではないでしょうか。
好意的でないグループ、なかなかのってこない観客などにどう対応するか、という点でとても参考になります。