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 ダボス会議も今日で4日目となり、主なイベントは終わりに近づいて来ました。私の仕事は2日目にしたGlobal Competitiveness 2015というかなり大きなグループのDiscussion Leaderで終ったので、ほっとしています。2日目の夜開かれたJapan Receptionにも出ましたが、これはなかなか盛況でした。

  3日目は、役目がなかったので(16時間の日が続き、珍しいことに熱が出たこともあって、ホテルで半分寝ながら)、気楽にセッションを聞いていましたが、繰り返し登場したテーマはCollaboration, Innovation, Globalな課題を解決する上でのBusinessGovernmentNGOの協力の必要性と実際の活動についてでした。

 特に、Plenary Sessionで行われた21世紀のCorporate Global CitizenshipというパネルーイギリスのBrown首相、JordanRania女王、Cisco SystemsJohn Chambers会長、Pepsi USAIndra Nooyi会長兼CEO, Standard CharteredPeter Sands会長、China MobileWang Jianzhou会長兼CEOがパネリストで、Michael Porterの司会したーはとても興味深いものでした。(これはWebcastで見られます) 政府と民間企業の役割、協働の必要性、実際に協働作業をする際の問題点や難しさなどを議論しましたが、いかに世界が変わりつつあるかを実感できるものでした。

 ダボス会議に来ていると、日本の2030代の若い世代にこうした経験を持つ機会が与えられるように努力しなければと切に思います。私がダボス会議に参加したのは2000年で最初は何が何だかわからず目がまわりそうでしたが、「世界のVIPというのはこういう人たちなのだ」「若い人-30代―が世界のリーダーになっている」「ICTはこうした意味を持つ」など、強烈な印象を与えられました。そしてその時の経験から、世界にもっと目を向けよう、事業戦略における技術の役割をもっと考えよう、など新しい分野への関心が強くなったわけです。

 ここ2年ほどはパネルのモデレーターなどを多数やらせてもらうので、知り合いも増え、議論のやり方も学ぶ点が多く、質問の仕方も少しずつコツがわかってきて(その割には今日した質問はありきたりでおもしろくなかったのですが。。。)、学ぶ点が多いすばらしい経験になっています。 と同時に、私よりもっと若い世代がこうした経験を自ら積むことができれば、日本も大きく変わると実感します。

 今年初めてダボスに来た私の若い友人は「ダボスはーこの人は、昨年9月に大連の会議に参加していますー格が違う」といっていました。その意味を聞いた所、「個人の財力や存在感が違う」といっていました。Japan Receptionの後で感想を聞いたら、「こうした会議で世界に対抗して行動できる日本人は極めて少数で、Japan Receptionにはがっかりした」というコメントがかえってきました。 

 私は、「こうした経験は若い時にするほど良い」「誰でもこうした経験をある程度積めば、こうした場での行動の仕方を学ぶことができて、自信を持って行動できるようになる」「何しろ自分で場数を踏む」ことが非常に重要だと思っています。私も何度かこうした会議に出る中で、質問の仕方や議論の進め方などを毎回学んでいるわけです。そしてこうした力は、その場に自分でいって直接経験してのみ得られるものだと確信しています。

 本当はなるべく多くの若い人にこうした経験をしていただきたいのですが、それに少しでも近づくように、また日本へ帰ったら機会を見つけて、会議の状況(印象深かったこと、うまくいったこと、自分がした失敗談などを含めて)お話したいと思っています。

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    • M
    • 2008年 2月 10日

    いつも楽しく読ませていただいています。
    無知な質問ですがダボス会議の参加資格はどの様なものなのでしょうか。
    企業に属している20~30代でも参加の機会はあるのでしょうか。

    • yishikura
    • 2008年 2月 10日

    Mさん、石倉です。コメントありがとうございます。ダボス会議ですが、いろいろな参加の方法があると思うのですが(以前もあるセミナーで同じような質問をいただき、WEFのスタッフに聞いてお知らせしたのですが、ちょっと忘れてしまったので、もう一度確認します)、確か、企業人の場合、企業自体がメンバーである必要があり(かなりのFEEが必要)、その企業のトップ(に近い人)が参加できるということだったと思います。これは1月にスイスで開かれるいわゆる「ダボス会議」のことです。
     それ以外に昨年9月に大連で開かれ、今後毎年開かれる予定のAnnual Meeting of New Championsという会議(これもこれから非常に力を持つと私は思います。ダボスは幾分高齢化、Establishmentに近くなりすぎという印象だったので)では、まだ規模はそれほどでもないが、今後グローバル企業を目指すGlobal Growth Companiesが対象になっています。(こちらもFEEが必要ですが) 大連の会議には、実際日本からも参加した企業が多く、そのトップは皆若手です。そしてこちらの会議は、企業以外に、都市や地域の代表者やグループも参加しています。(学者、政治家などももちろん入っていますが)
     そこでお答えですが、20代30代の企業人が参加するためには、1)今いる企業のトップのスタッフとして行く、2)自分で起業し、GGCなどのメンバーになってトップとして行く、3)Young Global Leader(これは将来のグローバルリーダーというグループで、世界から30代までの若手を分野に限らず推薦してもらい、WEFが選んで、YGLという組織としてダボス会議などに参加してもらうというものです)に選ばれる 4)ある分野(研究者、芸術家などが多いですが)で、世界を目指し、よんでもらう、などというオプションが考えられると思います。
     WEFのウェブサイトhttp://wwww.weforum.orgを見ていただくと、たとえば、この間のAnnual Meetingについては、Webcastもありますし、写真もサマリーもありますので、日本にいながら、感触を得たり、議論を知ることは十分できます。(Webcastなどはとてもすごいですし、サマリーもテーマごとに検索できますので、前の会議にさかのぼって議論の様子を知ることもできます) これこそICTのすばらしいメリットだと思います。
     答えが長くなってしまいました! WEFのウェブサイトはぜひご覧ください。今なら、Events-Annual Meetng 2008でいろいろすぐ見られます。

    • M
    • 2008年 2月 10日

    早速、ご丁寧にお教えいただきありがとうございました。
    以前、雑誌の記事で伊藤忠の方(社員食堂でのTable for Two?というメニューの売上げの一部を寄付のアイデアを作った)が参加されたという記事を拝見し、どういう基準で参加できるのか興味を持っていたのです。
    いつか参加して生ライブ感を味わってみたいですが、それまではサイトをのぞいてみます。ありがとうございました。

    • yishikura
    • 2008年 2月 11日

    石倉です。Mさんのコメントにある伊藤忠の話は、茅野みつるさんのことだと思います。茅野さんは、私も何度かあっていますが、カリフォルニア州弁護士資格をもっていて、伊藤忠で活躍中です。お名前を検索すると、いろいろな所での講演などが出てきますし、一橋の国際企業戦略研究科の経営法務でも(そして確か私の教えるIBSのクラスにも)講師としてきてくださっています。
     この間ご説明した3)の一人です。
     またTable for Twoは、YGLがはじめた非常に有意義な活動で、この間のダボスでもその前の大連でもいろいろPRもしています。こちらも検索するとたくさん出てきます。たとえばhttp://www.tablefor2.org/ です。ご覧ください。

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