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p1000466.JPGp1000465.JPG ダボス会議4日目に参加したセッションは、Developing Strategy in a Networked world “(Network化が進む中で企業戦略をどう考えるか)というタイトルのパネルとWorkspaceで開かれた”Tackling Global Issues through Corporate Global Citizenship”というタイトルのBrainstormingセッションでした。

 Network化と事業戦略のパネルはHBSMichael Porterがパネリストの一人で、モデレーターはHBRTom Stewartだったので、ぜひ参加しようと思いました。対照的で興味深かったのは、DellIdeastorm.comを紹介したSalesforce.comCEO Marc Benioff, インドのSatyam Computer Servicesの創業者で会長のRama Rajuなど、顧客を巻き込んだ企画など消費者の声を聞く手段としてのNetworkのメリットを強調する人と、Networkの力だけに頼り、戦略のユニークさを忘れてしまう危険を述べたPorter、また世界企業のCEOアンケートによると、Networkのマネジメントが重要事項だといっているが、ここでいうNetworkにはいろいろな意味が含まれることを指摘したPrice Waterhouse CoopersCEOSam Di Piazzaの話でした。

 またJoseph Nyeがした「Networkのマネジメントとリーダーシップの変化―従来のようなCommand & Controlのトップダウン・スタイルでは有効でないのではないか」という質問とそれに対する答えーNetworkのマネジメントがうまくできているのは規模の比較的小さい企業、地域的にも偏りがあるという答えもとても興味深いものでした。

 このセッションの後、ブログを書いたり、メールをチェックしていたら、同じセッションに参加した人に、「日本でビジネスをしているが、なかなか話が進まない。ICTが進む中、マネジメントのやり方に変化の兆しは見えるか」と聞かれました。その人は、「日本は歴史的・文化的に情報などを共有する土壌があるのだから、Networkが進む社会では有利なのではないか、なぜそうしたポテンシャルがいかされていないのか」と聞いてきたわけです。その時はいろいろ私の意見を言いましたが、後でよく考えてみると、この人のコメントは私が数年前に考えていたことと同じだと思いました。情報やアイディアを共有するというNetwork社会は、本当は日本のような社会には向いているはずなのに、なぜ日本が内向きになっているのか、という疑問です。

 たぶんこの違いは、今世界で進みつつあるNetwork化が世界全体を相手にし、極めてオープンであるのに比べて、日本の場合は、言葉の問題もあり、日本国内に限られがちなこと、それから共有するといっても限られた組織内での共有にとどまる傾向にあるのでは、と思い当たりました。どうしたら日本のオープン化を進め、本来の日本の力を発揮できるか、また課題が明らかになりました。

WorkspaceでのTackling Global Issues… はここまで数日間盛んに議論されてきたGlobalな課題をいかにして企業、政府、NGOなどが協力して解決していくかという課題を、もう一度通して考えようというBrainstormingでした。

4チームに分かれてボードを使い、ビジュアルな絵などを描きながら議論するわけですが、私たちのチームは自動車メーカーという役割が与えられました。2008年にダボス会議にいって、こうした課題に目覚め、活動を大きく変えたため、2012年にはグローバルな課題を解決しつつ、ビジネスとしても成功しているという想定でした。

 われわれのチームは2008年から2012年にいったい何が起こったのか、この自動車メーカーは何をしたのか、を考えることになったわけです。(私たちの結論は、自動車メーカーではなく、Mobility AccessFlowをマネージする会社に変身するというビジョンを掲げ、地方・中央政府、エネルギー供給企業などと協働する、規制に働きかける、社員にも意識変革、スキル開発をうながすなど各種の活動を考えました) 

 こうして4チーム(その他のチームは金融機関、ソフト会社など)がそれぞれ自分たちの活動を説明した後、今度はメンバーの中のひとつの会社を実際に事例として、こうした変身が可能かどうかを考える課題が与えられました。そして、実際にやろうとすると何が問題になるのか、阻害要因は何かなどを全体で議論しました。その結果、グローバルに通用する新しい力や知識を持つ人材が圧倒的に不足しているという結論になりました。この時の結論がWEFのウェブサイトからpdfで手に入れられました。2ページ目の左下にちらっと私の写真もあります。こちらからどうぞ!workspace.pdf人材の開発には時間がかかるので、これはすぐに手をつけねばならない問題だと思います。

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