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日本や自分の日常生活を数日間でも離れ、新しい世界で全く違う分野の人と交流すると、心も頭も刺激されて、いろいろなアイディアを考えます。課題はそうして刺激され、やる気になった心をいかに継続していくかということだと思います。

 今回56日間でしたが、ダボス会議に来て感じたことは、当たり前かもしれませんが、別の分野や見方を知って、元の分野や見方の真の強みやよさを見つけられるということです。

ICTなどの技術が進み、いろいろな境界がはっきりしなくなっていること(国境や地域は以前に比べ、それほどの大きな障害にはなりません、いろいろな分野も俯瞰したり、分野をまたがって応用したりすることが重要ですし、ある分野で知識を進める上でとても重要であること、官と民、そして営利と非営利の組織の境界がどんどんはっきりしなくなっていることなど)を痛感しました。と同時に、だからといって、いろいろな分野のことを概観的に知っているだけでは駄目ということもよくわかりました。

 Life Science Engineering、ビジネスと政府、NGOの協働などが提唱されてはいますが、個人や組織として考えると、やはりある分野で一定レベルの知識や経験を積み、その分野での専門家として一目おかれないと、分野を横断した力は発揮できないということです。

 これはInnovation through convergenceのセッションでパネリストが「Engineers need to be good engineers.」といっていたことにも通じますし、Network世界の中での企業戦略というセッションで、「自分のユニークさを認識し、それを維持するという基本線がないと、ネットワークを駆使し、充実したCollaborationをすることはできない」ということにも通じると思います。

 刻々と変化する世界、従来では考えられなかったような変化の度合い、周囲との協働の必要性はもちろんなのですが、やはり自分の立ち位置、拠り所、そしてこの分野では誰にも負けないという得意技を持つことの重要性を忘れてはならないと思います。またこの得意技は静的なものであってはならず、常に進歩、動いていなくてはなりません。それが産業革命にも匹敵するICTによる変化の時代である21世紀に生きるという幸運を得た私たちの世代の責任(というか課題)だと思います。こう考えると、やるべくことが限りなく多くも見えますが、できることの可能性も同じかそれ以上に大きいので、すばらしい時代だと思います。

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