今週からICSでは第3学期Term3が始まり、私の担当する競争力(Competitiveness)のコースも今日が第一回目でした。(私のクラスは12月のProblem Solving 問題解決コースもそうですが、朝8時半から10時半までなので、4時に起きて、ラッシュが始まる前にオフィスに行き、直前にもクラスの進め方の詳細などを考えるため、2時間くらいは準備をします)。 いつでもそうですが、新学期が始まるときは期待でわくわくすると同時に、緊張もします。しばらく英語でケース討論などをしていないと、やはり勘がなくなってしまうからです。 

 競争力のコースは英語版ブログに概要などをポストしてありますが、私が最近最も関心を持っているコースです。元はハーバード・ビジネス・スクールのマイケル・ポーター教授(20年くらい前!に、HBSで私の博士論文の指導教授だった!)がデザインして、世界各地(今年は80箇所以上)の大学院で、教えられているコースです。私の専門分野である事業戦略、最近かなり力をいれているイノベーション、知識マネジメントなど、いろいろに関連していますし、コースを教えるだけでなく、最近は、そのコンセプトを実際に応用して、具体的な活動をしています。(この詳細については、またお知らせします)。 理論と実行を平行して進めているので、学ぶ点も多く、やりがいもありますし、とても難しい点もあります。 

  今学期は、選択科目なのですが、40人以上が登録していて、今朝のケース・ディスカッションもとても活発でした。今日のケースは「Finland and Nokia」で、Finlandがどのようにして、1990年代初頭の「ほとんど知られていない北欧の国」から、国際競争力調査で2000年に1位になるほど、大きな変身をとげたか、そして、なぜこうした国にモバイル・クラスターがあらわれ、隆盛を誇っているのか、そして、Nokiaというグローバル企業が彗星のように出てきて、活躍しているのか、などについて、考えました。このケースは何度使っても、毎回新しいことを学びます。

  特に私は1月から総合科学技術会議の非常勤メンバーになっているので、科学技術立国をかかげたフィンランドの各種の政策や活動が、どれだけ体系的、統合的なものだったのか、地道な努力があったのか、などについて、目が開かれたような気がしました。同じような会議体をつくっただけでは何も動かず、それを活用し、本来の目的を達成するために、周囲を固め、細部にも気を配ることの重要性が、こうしたケースを議論していると良くわかります。 

  このコースでは、毎週2つケースをしますし、それに加えて論文も読まねばならないので、時間がかかって、大変ですが、とても興味深く、やりがいがあります。特にこのコースはまだデザインされてから数年なので、毎年いろいろな実験もできますし、進展があります。2度と同じやり方ですることがないので、その点でも飽きることはありません。常に新しいことを試す、イノベーションを実行できるわけです。 

  40人を巻き込んで、有意義なケース討論をして、新しい発見をしていくのは、なかなかチャレンジもありますが、緊張感を持続し、毎回新しいことが起こるという意味ではとてもすばらしいです。