私はどこの組織にも属さないフリーランスとして活動しはじめてもう直ぐ4年になります。For English=>  慶応のメディアデザインを定年退職した後、どうしようか、と考えたのですが、たまたま「将来の仕事や雇用」について、世界経済フォーラムのGlobal Agenda Councilや Global Future Councilで活動してきたこともあり、これからの仕事は様々な形態をとると考えていたため、それなら自分で実践してみよう、と思ったのです。
私は、大学を出てすぐフリーターを7年ほどしていたことがあったので、フリーであること自体にはそれほど不安や懸念はありませんでした。ただ長い間(といっても20年程度)いろいろな組織に所属してきたので、どこにも属さないというのはどんな感じなのか、正直な所、見当がつきませんでした。
幸運なことに、ちょうど需要が高まっていた社外取締役の仕事も受けることができ、それ以外にもセミナーなどの依頼、自分で始めたセミナー・シリーズ、コラム、書籍などがある一方、あまり効率や効果がないのではと思われる会議が減って、「フリー」とはこういうことか、と「自由」を満喫し、充実した時間を過ごしてきました。
 4年たってみて、最近考えるのは、世界がテクノロジーを原動力として大きく変わって行く中、また日本が長寿化していく中、今後どのようにキャリアとライフ・スタイルをデザインすれば良いか、ということです。団塊の世代である私は、体力を維持しようといろいろ運動をしたり、食事・睡眠に気をつけてはいるものの、あまり無理な予定で活動すると後をひくし、海外出張は今までより疲れることも事実です。幸運なことに大きな病気はあまりしないのですが、体力は気力に大きく関係するので、気力やエネルギー・レベルを維持するのには、以前より苦労しています。
また、テクノロジーによって、以前以上にいろいろなことができるようになったのですが、常に新しいことを学んでいかないと使いこなせないことも多く、覚えたり使ったりするのも以前より時間もかかり、努力も必要だと感じます。
一方、これまで数年間続けてきたセミナー・シリーズなどは継続することが大切だと思うのですが、同じ形ではなく新しい形や内容でやりたいと思う気持ちとその実行にギャップがあって、結構苦労しています。
 周囲にはそれぞれの分野のプロが何人かいて、プロジェクト方式でサポートしていただいているのですが、その範囲も増やしていかねばならない、でもどこから手をつけるか、と迷うこともあります。
先日も考えていたのですが、テクノロジーの恩恵?で、ひとつの仕事に関連する活動が増えてきてもいます。たとえば講演やセミナーについては、以前のようにその時、その場にいって話をするということだけではなく、前もってアウトラインを準備し、当日はスライドなどを使いながら話し、終わった後の講演録をレビューする、と従来より長い期間、多様な活動が求められています。
基本的には私自身が活動全般をマネージしているため、最近は、それぞれの活動に付随する仕事が増えて手にあまることも時々あります。それぞれの組織も作業量が多くなる一方、人が減っていると思われるので、それも原因のひとつかもしれません。
つまりフリーターという働き方を選んで4年やってみた結果、周囲の状況も大きく変わり、自分自身も変化する中、これから私なりの「フリーター」という仕事の仕方をどうデザインしていくか、が今の私の大きな課題なのです。
多分この課題は、今後、若い人も、いわゆる大企業にフルタイムで勤めている人も直面することだと思いますので、実際にフリーターをやってみた経験や新しい方法の実験をシェアしていくのも良いかな、まさにlearning by doingかなと思っています。