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ここ2週間に参加した国際会議では、米中の貿易を中心とする対立の話とともに、顔認証やAIなどの規制についての議論がとても活発でした。For English=> 英語のPodcastを聞いていると、半分以上がこの話という感じです。この2つはバラバラな問題ではなく、かなり関係があるとも思います。以前ブログに書きましたが、テクノロジーで覇権を手にする国や組織が今後の世界で大きな影響力を持つことがしだいに明らかになってきているようです。それが国レベルの話なのか、政府か民間主導か、テクノロジーの加速的変化にどこまで人間や規制がついていけるか、など、全く答えがない課題、そしてお互いに複雑に関係する課題がどんどん出てきています。

私はこのところ、何となく元気がでない、従来のような朝起きると「今日もやるぞ!」というエネルギーがでないなあ、と自分でも思っていたのですが、その背景にはこれまでの考え方ではとらえられない、でもどんどん進みつつある変化の大きさに圧倒されている自分がいるのではないか、と思いはじめました。

通勤通学の人たちを見ていると、皆毎日仕事に忙しい、という様子がよくわかるので、こんなことを考えている暇はない、贅沢?な悩みといわれてしまうかもしれませんが、まさに「第4次産業革命」といわれるほどの大きな変化に遭遇しつつあるのではないか、という感覚が次第に強くなってきています。

特に日本の外(英国、南米、ヨーロッパの国も)を見ると、意見や見解が違っても何とか議論ができる、というレベルを超えてきているのではないか、という気持ちにもなります。先日の会議での投票にもありましたが、今おこっていることは「民主主義への脅威である」と投票した人と「考えないことにしている」に投票した人がほとんどだったことも何となく納得してしまいます。ここ数年いわれてきたことではありますが、いわゆる「民主主義」の寿命がつきつつあるようにも思われます。

たとえば米中で世界の覇権争いになった時にどちらにつくか、という意思決定を迫られることになる可能性もあるのではないか、と考えています。来週から始まるグローバルゼミ(GAS2019)のテーマはWorking across differencesなのですが、このテーマが単に多様な人と仕事をする、ということだけでなく、もっと重いものになりつつあるのではないか、とも思うのです。私が考えすぎの可能性もあるのですが、こうした状況が想定外であるともいえないのではないでしょうか。そうなった場合、自分はどう考えるか、とシミュレーションしても良いのではないでしょうか。 一方、来週金曜日31日に開くSINCA 起業家セッションではスタートアップや政府のデジタル化の推進で世界をリードするともいわれているエストニアのことを紹介します。若い世代がどんどん新しいアイデアで、世界レベルの深刻な対立やテクノロジーの両面ー公共のためと個人のプライバシーーを何とか解決する一歩を踏み出せれば良いと思います。そしてそんな議論をセミナーではどんどんやりたいと考えています。そうすればまた元気が出そうなので。。。

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    • 後藤 淳
    • 2019年 5月 28日

    ”米中で世界の覇権争いになった時にどちらにつくか、という意思決定を迫られることになる”
    全く同感です。既にその時期が来ていると思います。
    私は二国の覇権争いといいう見方はあまりしていません。
    米国は中国に対し民主化を導こうとしたが大失敗し、中国は民主化どころか益々独裁体制が強くなった。
    それがここ数年で明確になった。
    米国は違うやり方でやり直す決意をした。
    一見、トランプ氏が暴走しているように見えますが、これは米国大統領がトランプ氏でなくても、同じ道を行きます。
    ちなみに、私はトランプ氏は好きではありません。
    中国が民主化するということは現体制を崩壊させることで、これは大変な決意です。
    米中貿易戦争は単なる戦術です。

    しかし、先生のおっしゃるように民主主義の寿命がつきつつあれば大前提がひっくり返ります。
    民主主義陣営の本質が試されていると思いいます。

    どちらにつくのかの意思決定をした時に、しかっり、正々堂々とその理由を説明できるようにしておかなければなりません。

    • yishikura
    • 2019年 6月 07日

    後藤様、石倉洋子です。コメントありがとうございます。お返事が遅くなって申し訳ありません。
    とても興味深いコメントだなあ、と思っていました。最近数日の動きをみても、どうなるのか、わからないなあとも思っています。
    ちなみに6月25日火曜日の夜  SINCA Expert sessionと称してこのあたりの話を議論します。ゲストのお二人もお招きしています。もしお時間あったらぜひお越しください。おこしいただけるようでしたら、またコメントいただければ直接ご招待します。https://www.facebook.com/events/677727196012814/

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