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 ここ5週間くらいの間にスイス、カリフォルニア、ロシア、フィンランド、マレーシアといくつかの海外の会議に出た経験から、痛感というより愕然とするのは、日本人(もちろんかなり大雑把にいっていますが)のグローバルな世界におけるコミュニケーション能力の貧困さ、そしてそれに加えてもっと失望するのは、最近数年間に進歩がない、逆に全般的には悪化しつつあるように思える状況です。 

  フラット化しつつある世界、3つのFFood-食糧、Fuel-燃料Finance-金融)が当面の課題である世界、世界経済へのショックを現在感じつつある世界におけるデファクト言語は、当面は少なくとも英語ですし、また世界の場で自分の意見を主張し、違う意見に対して議論し、より良い解決案を考えていくためのルールもあると私は思います。

 しかし、私がここの所参加した国際会議ではそもそも参加している日本人が少ない、またスピーカー、パネリスト、モデレーターをする日本人はさらに少ないという状況が多いです。そのひとつの理由は、シナリオがなく、多様な意見が提起される「場」で何とかやっていける日本人が非常に少ないことだと思います。今のように世界の場で発言しなければ存在感がない時代において、これはとても重大な問題だと思います。

 一方、韓国や中国などの特に若い世代のコミュニケーション能力は飛躍的に伸びています。英語と母国語どちらでもコミュニケーションがとれる、世界の場で質問や議論ができる人がどんどん増えていて、とてもたのもしく思われます。 

 最近、海外へ行く若い日本人の数が少なくなっているというデータを見ました。これはマクロのデータなので、個々には広い世界で活躍している、しようとしている人もいるようです(私の友人にはそういう人がかなりいます)が、データとしては、世界の動きと逆行している日本の内向き、鎖国傾向は非常に問題だと思います。  

  英語は単なる手段であり、道具だというのが私の確信です。電話やブロードバンドと同じように、世界の誰とでも、どんな組織とも直接コンタクトするための道具だと思うのです。「道具」ですから、基本(たとえば中学や高校の英語のテキスト)を学んだ後は、何しろ使うことが先決です。これだけ英語に多くの日本人が時間とお金を使っているにも関わらず、英語でコミュニケーションができない人が多いというのは、膨大なお金と時間の無駄だと思います。 

 教え方に改善の余地が大きいと思うのですが(英語の教え方が悪いのは、日本という国の陰謀Conspiracyであるといっている人も実際にいます。 それは日本人で優秀な人が日本から出ていかないように、という陰謀だというものです。 最初は冗談?といっていたのですが、最近は、私自身もその可能性もあるのかなと考えています)、「教え方が悪い」といっていても変わるまで時間がかかるので、自分で学ぶ必要があります。 

 好むと好まざるとに関わらず、英語というデファク・スタンダードがある以上、それを使いこなすことができないという現状に安住して何も努力をしないで、暮らしていくことはできないと私は思います。基礎をしっかり毎日やる(特に音読や丸暗記は効果的)、何しろ使う頻度をあげるだけでも力はつくのです。(実際、数ヶ月で飛躍的に英語のコミュニケーション力があがった人に聞いた所、毎日音読しているといっていました)。最近は英語の放送も身近にありますので、通勤電車の中で必ず聞くなど、「頻度」を増やすことです。

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