記事の詳細

最近、事業戦略を考える中で、私にとって大きな疑問になっているのが、なぜ日本では(というのはかなり大雑把な話ですが)、個々の技術、ホスピタリティ、きめこまかさなどのすぐれた部品や要素があるのに、生活を変えるような新しい製品やサービスが出てこないのか、ライフスタイルを全く変える可能性を持つ新しいコンセプトが考えられないのか、ということです。

特に最近買ったiPADのすごさ、そしていろいろなメディアで聞くiPHONE 4の斬新さ(まだ見ていないので本当にはわかりませんが)などは、少なくとも消費者を対象としたイノベーションとしては、日本で出てきているものとレベルや考え方が全く違うように思われます。

iPADは、私自身何ができるのか、本当のポテンシャルがわかっていないし、毎日いろいろな人に教えてもらいながらやっていますが、驚き、感動、エーこんなことができるの?ということが立て続けに起こり、子どもがおもちゃをもらったかのように熱中してしまいます。

日本発のビジネス・モデルなどという話を最近していた時も、この点でひっかかってしまいました。どうしてコンセプトが考えられないのか、今まであったものを基本にしてしまうのか、何でも細分化してスペックや項目にしないと受け入れられないのか、という点です。イマジネーションがない、想像力・創造力が足りないということだけではないような気がしてなりません。いろいろな地域の人はどんな生活をしているのか、何に困っているのか、逆に私たちの生活と比べて何が良いのか、ということを身を持って知る機会がない、つまり現場感覚がないのではないか、と思っています。あまり頭で分析的に考えようとしても新しい生活スタイルを提案することはできませんし、そもそもなぜこんなことをするのか、という原点に戻って新しい世界をデザインする姿勢を持たないと、結局今の延長線上にあるサービスや製品にしかならないのではないか、と感じています。 まだまだヒントは得られていませんが、特にiPADを見ていると、これだけ楽しくそして熱中してしまう製品があったかなあという気になります。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (2)

    • 清水理恵
    • 2010年 7月 03日

    前に投稿された記事へのコメントとなってしまい、すみません。
    この話題を聞くと、「日本の算数の授業は”5+2=x”というように計算式の答えをただうめさせるのに対して、外国(国を忘れてしまいましたが)では”、X+Y=5” でx,yを答えさせる違いがある。後者のほうがおもしろいでしょ?」というCMを思い出します。
    ところでソニーのウォークマンや任天堂のDS、日本のコミックは新しい生活スタイルを提案したように思うのですが、根本的に見るとまだ足りないのでしょうか。

    次に私の思うところを徒然なるままに書いてみました。offtimeの話題なら気楽にコメントできるのですが、こういった話題は自分の書いた文章を見るとあぁ・・と思ってしまいます。

    私はもともとスマートではないし、大学時代に勉強したディスカッションや論文といったものから遠ざかっています。内容の裏付けもないです。なんとも残念な感じですが、このように考えてコメントすることを繰り返し行うことで成長できて、それをお返しできる日がくるはず。。次回は数字も見なくては。
    先生、お付き合い願います(いろいろご指摘をしていただきたいです)☆

    私は日本の企業はそれほど「新スタイル提案」にこだわっていないような気がします。そして最近の消費者もそれを日本製には求めていないのではないかと思うのです。
    ファッションもここ何年か代わり映えはしません。ベアの洋服が何年か前から流行りましたが、それがベアワンピに移り、普通のスカートとしても胸まで上げてベアにしてもいい2wayのものも出回ったりしています(今はこのようなワンピースのスタイルを本当によく見かけます)。炊飯器も「お米を炊く」というベースに「湯気が出ない」「おどり炊き」というプラスαをつけていっています。携帯電話は機能が多彩、高性能過ぎてガラパゴスと称されているようですが。。。
    このような「進化」というものが今のキーワードではないかと思うのですが、これは企業も消費者も「安心」を根底では求めていることが理由のひとつだと思います。だから生活のベースとなるものは日本製を買う(データを調べていないのでなんとも言えませんが、携帯電話はほとんどの人が日本製なのではないでしょうか。セカンドとしてi-phoneも持つというスタイルが多い気がします。)。一方で目新しいものも気になるから、そこは国境を問わないで、手に入れる(ipad)。
    そして企業は新しいものを作るより、「あと何ミリ薄くできるか」、「渡された複雑な型紙通りの出来の製品を作り出したい」、というすでにできたものを土台にして進化させることに価値を置いていると思います。
    「成功体験を壊したくない」というネガティブな思いも見えますし、「常に進化」というポジティブな思いも見えるような気がします。

    • Yoko Ishikura
    • 2010年 7月 20日

    清水さん、石倉です。コメントありがとうございました。返信が大変遅くなって申し訳ありません。ちょっと考えなくてはならないコメントだったので、遅れてしまいました。
    新しいスタイルを求めていない、進化がキーワード、安心が大事というコメントはとても興味深いですね。
    今、コンセプトなどに関係する短い原稿を書いているので、とても参考になりました。

コメントは利用できません。

アーカイブ

ページ上部へ戻る