先週後半は、久しぶりに3日連続で全く違うAudienceに違うテーマで講演やワークショップをしました。それぞれ、対象はどんな方々か、何を期待しているか、どのように進めるか、そして主催者はどんな期待成果を求めているか、などかなり時間を使ってディスカッションして、スライドやビデオ、私が最近書いた記事などの中から関係ありそうなものを選んで準備します。サマーダボスなどの会議でパネルやBrainstormingをする場合も、かなり時間をかけて準備をしますが、どんな時間配分でするのが良いのか、どういうアプローチが良いのかなどいろいろ検討します。

  今回の3つのセミナーは時間が足りず、想定していた練習が十分できなかったもの、意外にいろいろな意見が出ておもしろかったものなどありましたが、いつも今度はこうしようと思う反省?材料が沢山出てきます。 (実際、この間の天津のWork Spaceで、ストーリーやSales Pitchをやらせてもらった時も、後で考えて、もっとメッセージを簡潔にまとめ、手を変え品を変え、そのメッセージを伝えればよかった!と思ったり、具体的なテーマをもう一度考え直したりしたものもかなりあります。やらせてもらっただけでもすばらしい機会なのですが、とても上手な人、そうでもない人、それに自分のやり方など後でレビューしてみると、参考になることが多いので、そうした機会としても恵まれています)

  それから週末にかけては、大阪での深緑夏代さんのソロ・コンサートと東京での劇団四季の55ステップスの初日に行きました。ソロ・コンサートは1年ぶり以上で生の音を聞くので、とても楽しみにしていました。曲の選定もよかった(私が好きな曲という意味です)のですが、Part Iはどんどん進んでしまい、「えーもう終わり!」という感じでした。最初にどうたちあげるかというのは、私がする講演やワークショップなどでもなかなか難しいです。(やる自分は緊張しているし、Audienceはまだその前の仕事や活動をひきずっていて落ち着いていないことが多いので)

 しかし、休憩の後のPart IIは話がかなり入り、全体のペースも落ち着いてきて、とても「のって!」いました。Part IIで深緑さんも、「Part Iはいろいろ気になって急いだ」といっていました(深緑さんはとてもパワフルでありながら、何となくユーモアのセンスがあって、リラックスしています)が、あれだけ多くの経験を持つベテランでもそういうことがあるのか、と思いました。(私はもともと早口なのですが、かなりあがっている場合は余裕がなくなり、さらに早口になって、ペースがつかめず、ばたばたすることが結構あります。メモに「Slow Down!」と書いておいたりするのですが、全く新しいAudienceとか、「偉い人」ばかり、かなりリスクのあるーその結果によって後々大きな影響があるなどーイベントなどの場合、意識していなくても、心の余裕がなく、あわただしくなります。)

  何しろ深緑さんは歌っていていかにもHappyそうだ!と思いました。そしてそのHappyな気持ちがAudienceにまで伝わってきました。一人ですべてやらねばならないソロ・コンサートというPerformanceは大変ですが、その緊張感が大きな刺激にもなると思います。曲も新しい曲があり、常に新しいことにチャレンジしていることが良くわかって、とてもInspiringでした。

  次の日の55Stepsもとてもすばらしいものでした。55周年を迎えた劇団四季のミュージカルやストレートプレイの中から、歌やダンスを集めたものですが、それを新しい演出・振付で見せています。私はシンプルなデザインがとても好きなのですが、舞台、装置とコスチュームが白と黒でとてもシャープであり、それとカラフルな場面がミックスされているのが、とてもすばらしいと思いました。

 私は歌も好きですが、ダンスはもっともっと好きなので、ダンス場面はわくわくしてみていました。55Stepsの構成・振付・演出の加藤敬二さんは何度かみていますが、すごい!し、若い人たちの中にも、とても歯切れの良い踊り方をする人たちがいて、追うのが忙しく大変でした。今回特にすばらしいと思ったのは、Jesus Christ Super Starのスーパースターの場面で、何しろ圧倒されました。

  いつも思いますが、舞台に出ている人たちは(大阪のコンサートでもブロードウェイでも東京でも)なぜこんなにハッピーそうに楽しそうにやっているのだろう、と見ている私まで元気が出ます。毎日大変な訓練をしているのですが、舞台でいかにも楽しそう、これこそ私の人生という感じで踊ったり歌ったりしているのを見ると、すばらしいPerformanceはどんな分野でもとてもInspiringだと思います。

  こうしたPerforming Artsはソロ・コンサートでもミュージカルでもストレートプレイでも、講演やワークショップをする場合にとても役に立ちます。(幾分、趣味でやっている楽しいことの言い訳っぽいですが。。。) どのようにしてAudienceEngageして(のせて)いくか、エネルギーや興奮をしだいに高め、それを維持していくか、常に緊張しパワーで押すだけでなく、ユーモアのセンスをもってふっとリラックスする・してもらうか、どんな形で終るか、どんな印象で帰ってもらうかなど、応用できる点、学ぶ点がたくさんあります。一人でするもの、グループでするものの違い、時間、対象、ビジュアル、その場での臨機応変な対応、Interactionなど、考えるべきことはたくさんあり、また常に新しいことを試してみることもできます。

 多くのイノベーションはいくつかの分野の融合、ある分野で使われている手法を全く別の分野に転用することから生まれるなどといいますが、全くその通りだと思います。