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 YatCCダボス会議4日目(1月29日)は、私にとっては責任の最も大きな日でした。For English=> 9時からKey to Competitiveness- Lessons from the NordicsというワークショップのFacilitatorだったからです。3日目の北欧諸国の首脳のパネルの続きという感じで、参加者に議論をしてもらうものでした。北欧諸国は今年のダボス会議で注目されている地域(もうひとつはインド)なので、関心は高く、土曜日の朝にもかかわらず、50人近い参加者がありました。(ダボス会議の4日目は、かなりの人が帰り始め、金曜日の夜遅くまで各種のレセプションやパーティがあるため、土曜日の朝早いセッションは人を集めるのがなかなか難しいのです。)

 北欧諸国が世界金融危機の中で、競争力を高く維持しており、経済回復がはやいのはなぜか、北欧の事例や政策を他の国に転用することはできるか、という2つのテーマでした。私は全体のFacilitatorの役割だったので、昨日のパネルの話をレビューし、The Nordic Wayという小冊子を良く読み、かなり準備をしました。朝3時過ぎに起きて(前の日に早くから寝ていたからですが。。)英語がすぐ出てくるように、小冊子を音読し、全体の構成と最初の部分を何度か声を出して練習します。こうしないと英語が出てこないので。。。   

  知れば知るほど、北欧の経験はとても興味深いもので、教訓がたくさんありました。個人主義と国の役割の共存、労働市場の柔軟性と雇用の安定の両立など、OR をANDにというコンセプトがあちこちに見られました。同時に、ワークショップの後半では、成功したモデルを参考にすることは良いが、実際にそれぞれの国に合わせてどう実行するか、詳細が鍵、自分自身のモデルをつくらねばという話になって、終わりました。

 このワークショップの後、Global Economic Outlookに関するPlenary Panelに行きました。いつものメンバー(Christina Lagarde, Pranab Mukherjee, R. Zoellick など)がパネリストで、FTのMartin Wolfがモデレーターをしたセッションで、経済の先行きを考える上で参考になるセッションでした。かなり意見が対立した部分もあり、興味深く、公の席でクールにそしてガンガン議論する姿勢は大変参考になります。

 その後、菅直人総理のスピーチがあり、菅総理が出席されたCEO Lunch がありました。CEO Lunchは、カルロス・ゴーン氏がModerationをして、かなり多くの質問が出て、菅総理もかなりフランクにオープンに答えた会合でした。その後メディアに公開されているReinventing Japanというセッションがありました。(私は途中で出てしまいましたが、後で日本は今度こそ変革ができるかもしれないという気になったといっている人もいました。)

 こうしたセッションへの反応はまさに「多様」です。コメントを見ていると、良い印象を持った人もいれば、詳細な政策への言及がなかったからあまり良くなかったという人もいて、全く逆の反応が良くみられます。こうした場に来ると、世界の多極化、多様性、表現の自由とはこういうことなのか、が強く感じられます。

 責任ある仕事が終わったので、後はideaslabなど好きなセッションに出ました。とてもおもしろかったのは、ideaslab with Technology Pioneersというセッションで、私も良く知っているRichard PascaleがFacilitatorをしたものです。(Richard Pascaleは良く知っていて、いつもサポートしてくれるし、私がとても尊敬する人です) 4人のTech Pioneerが自分たちの開発した技術を5分でスライドを使って紹介し、「xxxという問題をどう解決したら良いか?」という疑問を参加者に投げかけます。それから20分程度、自分が興味のあるグループにいって、疑問に対する解決案をブレーンストーミングするものです。ideaslabは何度もいっていますが、Social entrepreneurの時と同様に、Tech Pioneerの課題を皆で考えるというアプローチはとても良いと思いました。すぐこうした活動を私の周囲でしたいと思います。

 最後のセッションはSouth to South Shiftというタイトル、CNNの番組にもなるセッションで、カザフスタン、サウジアラビア、インドネシア、インドの大臣などがパネリストでした。いろいろ活動を一緒にしているMari Pangestu貿易大臣も相変わらず明快なコメントをしていました。 

 さすがにここまで来るとかなり疲れたので、夜8時からのインド主催のSoireeはどうしようかなあと思いました。さすがにちょっと寒いので、歩くのはやめて、WEFのシャトルでなくバスに乗ってホテルに帰ろうとしたら、途中から違う方向へいってしまい、結局かなり歩いて戻り、ホテルにたどり着きました。しかしそうしているうちに、また元気が出たので、着替えて、Soireeに行きました。Black Tieのイベントなので、皆見違えるよう、リラックスしてシャンペンやワインを飲み、インド料理を食べ、インドの音楽やダンスを見ました。昨年はそれから皆でダンスをしたのですが、今回はステージが高く狭かったので、ダンスをした人は相対的に少なかったのです。音楽はなかなか楽しいものでしたが。。

 そのあと10時過ぎからディナーもあるのですが、私はディナーには行かず、10時半頃には帰ってきました。3年前に自分の役割が会議の前半に終わったのを良いことに、夜中までダンスパーティなどに行ったため、熱を出してあと大変だったことがあるので、かなり気をつけているのです。今回は特に薬を持っていくのを忘れたので。。それでも十分楽しいSoireeでした。私の2011年ダボス会議はこうして終わりました。(写真はShuttle Hubのあたりです)

 

 

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コメント

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  • コメント (1)

  1. 石倉さん

    ダボス会議、大変お疲れ様でした。想像しているよりも、もっと、もっと多様な意見が飛び交っているのですね。それにしても、すごく体力のいる会議ですね。どうぞ、お気をつけて日本までお帰りください!そんな会議で毎年活躍されている石倉さんを心から尊敬します。

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