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  これまでの1週間は目まぐるしかった、いろいろ比較対照ができたと昨日書きましたが、その中のひとつが企業人を対象にした食事をはさんだセミナー(というか講演というか)でした。週の前半は、長い間続いているインフォーマル、少人数のグループによんでいただき、企業戦略や人材などの話をしました。元は「戦略シフト」の話をしようと計画していたのですが、地震・津波、原発があり、皆さんの関心が高いと思われましたし、震災後初めての会合ということで、少しその話をしました。また最近書いた「グローバル人材」「意思決定ができて実行力がある人をどう育てるか」という教育関連のコラムなどもご紹介して、話を始めました。 

 「世界がオープン化していること、大きな方向を変えることの必要性は、これまでも強調してきましたが、3月11日以来の一連の出来事の中で、さらにこのことを多くの人が痛感したと思います。また日本の隠れた強み(現場の知恵、現場の一般の人のバイタリティなど)、弱み(組織の上のリーダーシップ、リスクマネジメント不足)なども世界に知られるようになりました。これだけ大きな出来事があったので、新たに東北はもちろん日本の位置付け、目指す方向を見極め、世界にも発信していく必要があります。。。。」

 このような話から始めたのですが、コメントはとても活発でした。比較対照という点から考えると、週の後半に大阪でやった夕食会のセミナーでは、人数が多かったこともひとつの理由かもしれませんが、質問やコメントがほとんど出ず、グループや場によってずいぶん違うことが印象に残りました。(大阪で参加者から出た質問は企業のCSRに関するもので、世界の状況などをお話することができましたが。。。) 

 東京の昼食会で特に興味深かったのは、出席していらした方々が関心を持たれる言葉や概念に大きなばらつきがあったことです。リーダーシップ、教育、若い人の動向、企業の事業活動の場の選択、仕事や組織を超えた人の交流、国難への今後の対応など、コメントや質問も多岐にわたるものでした。同じ話をしても、個人の関心や環境によって、印象に残ることがこれだけ違うのはとても興味深いことです。同時に、こうした「違い」が明らかに出てくることによって、議論が深まったり、コミュニケーションが促進されたりすることも印象的でした。

 以前、人との違いと知るために、簡単なエッセイを読んで、4人で議論するという練習をしたことがありますが、若手のビジネスパーソン、あるクラブのメンバーとプロフィールはかなり共通しているにも関わらず、目の付けどころがかなり違うので、当事者自身が驚いていたことを思い出しました。 言葉も同じ国語、経験もそれほど違わないなど、一見違いがないように見える中でも、コミュニケーションの努力が不可欠です。そうでないと全く違う前提から議論がされたり、共通基盤や事実がなく、結論に達しない不毛の議論をすることになってしまいます。実はこうしたことは身近でもかなりあると感じました。

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コメント

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  • コメント (2)

    • Seigo Aoyagi
    • 2011年 4月 25日

    仙台での医療支援活動からもどりました。
    日本中からあつまった初対面のスタッフと、
    1週間いっしょに寝食をともにして活動しました。
    それぞれの想いや目的がはっきりしていて、
    暗黙の共通認識になっていたので、
    出身、職種、方言(笑)が異なっても
    コミュニケーションで苦労することはなかったですね。
    あおやぎ せーご

    • yishikura
    • 2011年 4月 25日

    Seigo さん、石倉です。コメントありがとうございました。お疲れ様。こういう時はプロフェッショナルはミッションが明快なので、強いですし、明らかな貢献、そして具体的な価値が提供できるので、大きな信頼を得られますね。すばらしいと思います。

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