今週はイベントが続いたのですが、私がとても尊敬するロール・モデルとお話する機会が何度かありました。ひとつはある企業の会合で、企業のトップの方々の広い教養と断固たる決断力、そして事実を事実をしてとらえ、それから前向きに解決案を考えることを、目の当たりにしたことです。

おひとりは、以前から私がすごいなあと思っていた企業のトップなのですが、複数のそして新しい視点からの洞察、そして、トップとしての「覚悟」(この分野にはもう将来はないのだから、その覚悟で新しい分野を切り開かねばならない、組織の将来を決めるのは自分という認識をもたねばならない」など)を話された時に、実際にご自分でやってきた人だけが持つ迫力、説得力を感じました。

またもう一人の(こちらも私が大変尊敬する)トップは、最近の事業環境の急変を「事実」として話され、ここ2年位の展望(明るい話ではないのですが)を淡々と、それでいて暗い気持ちにならずに話されました。さらに、こうした当面の状況の背後に、今までとは全く価値観が変わるようなとても大きな変化があることを指摘されたのは、目が開かれるようでした。

どんな場合でも組織のトップは、事実をベースにすること、新しい視点から物事を考えること、マイナスの展望が多い場合でも断固決断すること(誰か第3者の意思決定を待たない)、そしてそれを実行すること、当面の課題の解決と大きな変化の波という幅広い時間軸を持つこと、常に前向きで断固たる態度をとることなどを、その場で体感することができました。(もちろん私は話を聞いているだけなので、実際にそうしたことをやってこられた方とは体感のレベルが違いますが)

また私が30年以上前に会い、それから常に自分のロールモデルとして考えてきたすばらしい女性リーダー(ファッション・アパレル業界でよく知られている尾原蓉子さんです)の送別講演にも参加する機会を得ることができました。私にとっては大学を卒業した頃から、ああいう人になれれば!と思って、常に目標にしてきた方なので、こうしたロールモデルに20代前半で直接触れ、さらに、今まで長い間、刺激を受ける機会を持ち続けられたことは、とても幸運だと思います。

よく考えると、最初にお目にかかった時、私は大学を出たばかり、仕事とは何だかわかっていませんでしたが、一方尾原さんは、キャリア・ウーマンのパイオニア、そして家庭を持ち、バランスを実現している(当時はワーク・ライフ・バランスなどという言葉はなかったと思います)という感じがありました。私は当時「仕事を持っても、ああいうキャリアウーマンにはなりたくない」と思う反面教師にも何人か会っていたので、それと比べて、尾原さんの「自然体と常に新しいことを求めるパッション」のバランスがとても印象的でした。

いずれの事例も、もちろん選んだ仕事(前者は日本を代表する大企業のトップ、尾原さんは、ファッション業界の人材開発のトップ)や分野は違うのですが、ああいう資質を持ちたいなあ、ああいう人になりたいなあ、という人が身近にいて、そのオーラを感じることができる、そしてお話をすることができるのは、すばらしいことだと思います。