黒川清さんと一緒に5年前(!)に書いた「世界級キャリアのつくり方」のPart3:国際派プロフェッショナルに必要な5つの力のひとつに、「時感力」があります。これは造語なのですが、時間に対する感度、物事を進めていく順序への感度、時を切って、どこかで「完結させる」という意識を持つことを示しています。(「世界級。。。」p・206より)

最近、この力は以前にも増して重要性を増していると思うのですが、一番その必要性が理解されていない、実践されていないのではないか、と思わせられることがこの所、何度かありました。テーマを知らせず、ただ会う、段取りをちゃんと考えずにミーティングをする、必要な時間を過小評価して常に遅れる、順序を間違ったために多くの人の時間を無駄にしてしまうなどです。

ブログにも書いていますし、セミナーなどでも良く話すのですが、時間ほどすべての人に平等に与えられている資源はありません。時々は、私だけせめて1日25時間だったら良いなあ、と思うこともありますが、そういうわけにはいかないのです。誰でも1日24時間、一週間7日、一年は365日なのです。

そこで、時間への感度を持つこと、どのような順序でするか段取りを考えること、目標とそれを達成するための時間を決めて、何が何でも「終わりにする」(英語だとclosureという所でしょうか)ことがとても大切です。そのためには、段取りをしっかりする、全体をシミュレーションをしておく、その時間になったらすぐ全力で始められるように準備する、などいろいろ考えておく必要があります。この意識があれば、前もって議題を決めておかなくてはならないミーティング、作業や活動に必要な時間の予測、常に順序を変えられないか、並行してできないか、役割分担などを良く考えておくことができます。

時感というと、何しろ効率的に、速くだけかと思われるかもしれませんが、順序を考えて目的が達成されるように、話を持っていく、時間をかけるべき時にはか ける、ということも含まれます。たとえば、前後の話がたてこんでいて、いかにも心ここにあらずというよりは、ちゃんと話を聞いてくれる方が、ずっと良いの は、逆の立場になってみるとわかります。(これは、反省もこめて。。。)

またあらかじめ決めておいた時点で、目標が達成されそうにない場合、どうするのか、につぃても前もって考えておき、見切りをつけるのか、とことんやるのか、決めねばならないのです。

私の知る「すごい人たち」はいずれもこの感覚が鋭く、常に考え、新しいやり方を試しているように思われます。これだけスピードが速い時代、時間への感度を若い時に身につけられるとそれからの生活がずいぶん変わるのではないでしょうか。