先日、ハーバード・ビジネス・スクールのDean Nohriaと私の恩師でもあるMichael Porter教授から、メールが来ました。それは昨年、私も回答した米国競争力調査の結果が発表されたことを知らせるものでした。For English=>

世界における米国の地位が低下していることは、ここ数年誰もが良く知っています。その解決案については、多様な意見が出て、ワシントンDCでもなかなか意見がまとまらず、政治は暗礁にのりあげている感もある中、世界における米国の競争力の問題点を事実としてとらえ、その対策を考えるために行われたのがこの調査です。

私が今Vice Chairをしている世界経済フォーラムの人材委員会でも同様ですが、問題認識は共有されていても、事実として定量的にとらえられないと、解決案が百出して実行にうつすのが難しいことは良くあります。(人材委員会でもしっかりした調査と分析レポートが出されてから、解決案への歩みが一挙に進んだのです。)

HBSの競争力調査では、全世界にいるHBSの卒業生のネットワーク(780000人位)を活用し、メールでアンケートをして、約10000人位の回答を得ています。(私もその一人、日本からの回答者は約200名)

その結果がまとまったのです。今後3年間で米国の競争力はさらに低下する、またビジネスの立地として世界レベルの競争があり、米国が次第に立地としての地位を失いつつあるというのが結論です。さらに詳しい分析結果や解決案の方向性などは3月号のハーバードビジネスレビューで特集される予定ですが、現時点でのレポートはこちらから見ることができます。

これを見て、私が一番強く感じたのは、日本でもこうした調査をしたいということです。私自身競争力を専門のひとつとしており、世界経済フォーラムの競争力調査の日本の担当を数年していたこともあるので、特にそう感じました。何度か、日本でも競争力調査をしたいと考えたこともあるのですが、今まではそれが実現していません。これだけ企業が日本から脱出する傾向にある中、こうした調査をして、解決案を実行しなくてはならないと思います。実際、どうしたら良いか、何とかこれをきっかけに考えましょう。