数日前、フィンランド大使館で、来日中のThe Committee for the Future of the Parliament of Finland の方々に、「効果的・効率的なイノベーション・システムを目指して:日本の視点」というタイトルで、プレゼンテーションする機会がありました。

 イノベーションについては、ここ数年、さまざまな角度から研究をしていますし、国内外の関係者にもかなり接触が増えたので、こうした機会はとても幸運に思っています。

 フィンランドは、10年以上前までは、北欧の遠い国としてしか知られていなかったのですが、最近は世界経済フォーラムの世界競争力調査でも必ず上位にランキングされ、特に携帯電話、また世界市場でリーダーの一角を占めるNokiaでもよく知られています。

 私は、ハーバード・ビジネス・スクールでそもそも始まった「競争力」というコースをICSで教えていますが、その最初に出てくるのが「フィンランドとノキア」というケースであること、フィンランドは数々のイノベーション政策をとっていること、またNokiaという企業の戦略などから、常にフィンランドには興味を持っていました。そこで、直接フィンランドの国会議員の方々と交流する機会はとても光栄に思いました。

 こうした会合では、普通、質疑応答の時間を多くとります。今回も一応、私の言いたいことをお伝えした後、かなりの時間を質疑応答に費やしました。特に海外の方からの質問は、それまで考えたこともないような視点から、また具体的な提案を聞かれることが多く、とても新鮮です。もちろんすべて答えられるわけではありませんが、大体こうした会合の後では、質問から生まれる課題が頭を離れず、数日はいろいろ考えさせられることが多いです。

 せっかく同じ場を共有しているわけですから、ネットや記事でも見ることのできる一方通行の説明やプレゼンテーションではなく、ある課題についてともに考える、いろいろな意見が行きかうことから生まれる新しいアイディアを求める、また実行のヒントを得ることなどがとても貴重だと思います。その醍醐味やスリル(時々はリスクがありすぎて、その後で頭を抱えることもありますが)に、「はまって」しまうことも多いです。