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 ここ1週間に、それぞれの分野で優れた実績を持つ、しかし国籍、経歴、職業の多彩な人々のスピーチを聞く機会が多数ありました。私は、職業柄、クラスやセミナーをすること(つまり、聞くより自分が話すこと)が多いのですが、聞く立場にたつという機会はとても貴重です。

れは、良く「顧客指向」「生活者原点」などといいますが、実際、ビジネスをしている企業はとかく自分に都合の良いやり方、供給者側の発想や行動になることが多いので、逆の立場にたって、実際に経験すると、とても多くのヒントや教訓を得ることができるのと同様です。

 聞く側になってみると、とてもわかりやすく、説得力のあるスピーチと、途中で興味を失ってしまうようなスピーチがあります。この両者を比較して、良い点、改善すべき点を自分なりに考えてみるのはとても良い訓練になります。もちろん人によってスタイルの好き嫌いはありますが、終わってから「とても印象的だった、聞いた甲斐があった」というスピーチと「後で思い返すと、何も覚えていない」というスピーチの間には、いくつかの違いがあるので、こうした実際の経験から、Do’s and Don’ts(すべきこと、すべきでないこと)を考えてみて、実践すると良いです。(私もほかの人のスピーチを聞いて、自分のスピーチを反省し、「ああいうことはやめよう」と思うことも良くあります。)

私の最近の経験からいうと、すばらしいと思ったスピーチは、まず「話している人が何をいいたいか、明快」「いいたいことに、その人の情熱がこめられている」「話の進め方に、引きずり込まれるようなストーリーがある」「簡潔、単純でわかりやすい」などの特色があります。どんな分野の話でも、後で考えてみて、「あの人がいいたかったことはxxxだ」「一緒にやりたい」と思えるようなスピーチは、内容という点でも、周囲を巻き込んで実行するという点でもすばらしいと思います。こういうスピーチを聞くと、私もいつかあのようなスピーチに近づきたいと刺激されます。

 一方、ああいうスピーチはやめようと思うものは、これと逆で、「何がいいたいのか、わからない」「心が伝わってこない」「いろいろなことが出たが、話の脈絡がわからず、『要するに何?』が不明確」「難しい言葉が続く」などです。書いたもの(それも自分で書いたものでない)をただ読むだけというスピーチは全然魅力がありません。こう書くと当たり前のことばかりのようですが、実践はなかなか難しいです。 

大統領、首相などの政治家、企業のトップなど、一般にスピーチがすばらしく上手といわれている人もいますが、実際いろいろな人を見て、自分なりに、好きなスタイルを探すのは、その人の個性をいかしたスタイルを確立する上で大事だと思います。

それは、スピーチは、内容がその人だけしかいえないユニークなものであると同時に、その人らしいスタイルでするのが、最終的には一番だと思うからです。

いろいろなスピーチを見て、自分自身のDo’ s and Don’tsライブラリーをつくり、実践してみてはいかがでしょうか。

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