連休中に、世界銀行前副総裁の西水美恵子さんの書かれた「国をつくる仕事とは」を読みました。とてもすばらしい本で本当に感動しました。このご本は、最近よくみているブログに紹介されていたので、衝動的?にまとめて買ったうちの一冊でしたが、まず読み始めたら、やめることができなくなってしまいました。

 特に私の印象に残ったのは、(ご本の解説で田坂広志さんー何度か私もお目にかかっていますーも書いておられる)「原体験」の重要性です。実際にいろいろな国の現地、それも前もってアレンジされた場所ではなく、実際の生活がわかる草の根めぐりをなさったこと、そこであった数々のリーダーの話は圧倒的な力を持って胸に迫ってきます。また貧困が国の最大のリスク、そして教育の重要性など、わかったつもりでいても、想像もできない世界の状況が綴られています。

  ちょうど今私が教えている「競争力」のコースの中間レポートをまとめて連休の間に読んだこともあり、それと重なって印象が深かったのかもしれません。競争力のコースは、12カ国の23名の学生(といっても実務経験が数年以上のひとたちなので、平均年齢30歳くらいです)がとっています。中間レポートは、自分の国やそこにあるクラスター(産業集積)の現状を分析すること、そしてその現状分析にもとづいて、政府のリーダーに何を提言するかというテーマでした。このクラスで、そしてレポートに何度も出てきたのは、教育の限りない重要性です。

  このレポートを読み、同時に西水さんのご本を読んでいる中、いかに私はいろいろな国の現状を知らないか、中でも貧困を実際に目で見たことがないか、を痛感しました。学生のレポートを読んでいても、(学生はみなその国の出身ですし、その次のリーダーとなる人たちなので)、それぞれの悩みが感じられました。

  こうした原体験の持つ迫力に全く圧倒されてしまいました。私も自分の目でみる「現場力」などといっていますが、いかに現場を知らないか、学校に行きたいけれどもいけない子供、食事もできない多くのひとの実状を知らないか、を感じ、何ができるか、を考えさせられました。(考えているだけではだめなのですが。。)