何度もこのブログで書いていますが、IMFの専務理事のChristine Lagarde氏は、私が最も尊敬するリーダーの一人です。これまでフランスの大臣時代に、ダボス会議やSt. Gallen Symposiumに登場するのを見ていて、すばらしいなあ!と思う気持ちはしだいに強くなってきていました。

ダボス会議では明快な主張をする人しか、何度も主要なパネルによばれることはありません。主要パネルに何度も登場するLagarde氏を見ていて、カリカリしないで落ち着いており、意見が合わない時ははっきりものをいう姿を見ていましたし、Down to earthという感じがとても好きでした。

またSt. Gallen Symposiumにはとても思い入れがあるらしく、忙しい予定の中、何度も登場していたのを見て、若い世代にどれだけ期待しているのか、が良くわかり、その点でもとても尊敬していました。

そして今回の慶應での講演をLagarde氏のTweet(フォローしているので)で知り、すぐビデオを見てみました。内容については、少しTweetしましたが、学生を対象としていること、今の世界の認識、慶應義塾のビジョンとの関連、自分の経験を含めたストーリーとはっきりしたメッセージはさすが!と思いました。

また質疑応答へのセットアップ(愚かな質問はない、愚かな答はあるかも)や質問に対する真摯な答え方(特に最後の質問となったギリシャの競争力の質問はインパクトが大きいし、簡単にはこたえられないものでしたが、それでも質問をした学生の立場をちゃんと考えて、短い時間の中で答えたこと)にはとても感銘を受けました。(私のHBS時代の指導教官であり、尊敬する先輩でもあるM. Porterも、ディスカッションの進め方のセッションで、「絶対に学生に恥をかかせてはならない」と強調していたことを思い出しました。)

会場の学生の質問も良く考えてあって良かったと思います。あのような場で英語で質問するのは、とても緊張するものですし、ともすれば早口になったりしてしまいますー私も質問する時は胸がドキドキします!ーが、さすが!と思いました。質問をしようと計画していれば、準備もしますし、よく聞いていることになります。いつもいっていますが、どんな時でも「必ずひとつは質問する」ことを決めて実行すると良いと思います。(私もずっとこのスタイルでやってきました)

Lagarde氏の話は、その時点、その時の対象に合わせたメッセージとアドバイスという点でも、さすがに世界のリーダーは違うと思いました。また若い世代に大いに期待していること、だからこうした講演の機会をとても大切にしていることを、ひしひしと感じることができました。

誰にでもわかりやすい話し方をしていますし、スピードもゆっくりなので、ビデオを見ていただくことをお勧めします。