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最近の出来事や経験から、「自分」と「相手」という2つを考えることが多くなりました。 ひとつは、「自分の身は自分が守る」ということです。私がこの重要性を強く感じたのは、米国に住んでいたからなのですが、日本にいると、「自分の身は自分で守る」と意識することがあまりありませんでした。 何となく「誰かが守ってくれる」と思ってしまうようですし、子供の時から、「自分の身は自分で守る」(「自分の人生は自分で決める」ということにもつながっていると思いますが)必要性をあまり教えられてこなかったような気がします。

はっきりしたきっかけは覚えていないのですが、数年米国に住んだり、1年に何度かいったりする中、「この国は自分の身は自分で守ることが基本になっているのだ」「これが社会の根幹にあり、その点を理解しないとわからなくない」、と感じたことがあります。 自分の命は自分で守るという考え方が基礎にあるため、自分のために命を捨ててくれる消防士や軍隊に対する尊敬の念が大きく、皆を救おうと命を亡くした人を英雄と称えるのだと思ったのです。

この考え方は、「自分の国は自分で守る」ということにも通じているように思います。誰かが守ってくれるのではなく、自分が自ら守らなくてはならない、という意識は米国(多分他の国も同様かと思いますが、実際に住んだ経験がないので詳しいことはわかりませんが。。)ではとても強いと感じます。

全く逆のような気もするのですが、一方では「自分」が良いと思うものは「相手」も良いと思ってくれるに違いない、という考え方が日本では強いようにも思います。それ自体は悪いことではないのですが、これだけ世界が変化する中、自分の価値観や自分の経験から物事を考えていると、間違ってしまうことが多いようです。

最近、企業や政府の方々と話す機会が続いたのですが、いずれの場合も、自分を中心に、自分の経験をもとに、今の消費者はこんなものをほしいと思っているはず!、一般の人はこんなものを求めているはず、と考えていることが多いように思います。 たとえば若い人が車を買わない、旅行にいかない、新興経済の消費市場が日本と同じようなプロセスやスピードで立ち上がらない、外国人がなかなか日本に来ないなど、いろいろ課題がある時、とかく、なぜ来ないのか、なぜやらないのか、と自分の経験をもとにして考えてしまうことが多いようです。そうなると、何しろ車を買ってもらおう、日本でやったことを踏襲して働きかけよう、外国人xx人作戦など、小手先の対応に頼ってしまうことが多いのではないでしょうか。一体今の若い人は何をしているのか、どんなことに興味があるのか、新興経済では何が起こっているのか、日本に来る外国人はどんな経験をしているのか、また来る気があるのか、ないのか、などを現場近くで当事者に聞いてみたり、観察しないと、すでに古くなっている自分の経験や価値基準で周囲を判断してしまうことになりがちです。 たまたま最近、こうした事例をいくつか見て、とても印象に残ったこと、特に「自分の身を。。。」という「自分」不在と、相手を思わない「自分が良いと。。」が対照的ではないか、興味深いと思ったのです。

こうしたことを考えるのは、私自身も同じことをやっているかもしれないなあ、と反省する良い機会にもなります。とかく自分は違う、ちゃんとやっていると思ってしまうこともありますから。私はいろいろな経験をした方が良い、海外にいったほうが良いなどと良く言いますが、これも自分の経験に基づいてしまっているのかな、とも思います。「私がやったから。。。」ではなく、当事者に直接体験してもらう機会を作ることの方が大事だと思います。

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コメント

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  • コメント (1)

    • Mio
    • 2013年 2月 19日

    ご無沙汰しております。

    アメリカのベイエリアに参り、数か月がたちました。

    (1). 会話が多い

     どうしてこの人たちは、こんなに話すのだろう?と本当に驚きます。「その会社競合ですよね?」と申し上げたら、いや、パートナーにもなりますとおっしゃっていました。

    (2).ダイバーシティがある

     自分が経験しなくても、多くのバックグラウンドの人間がここにはいるので、経験をシェアすることができるのではないかなぁと感じます。アメリカにいるといっていいのかというのが、本当に疑問なほどです。

     ダイバーシティの定義とその効果について、色々考えさせられています。日本企業は、ダイバーシティとは女性の企業進出だと思っているとすれば…残念だと思います。

    (3). ドラスティックな変化だけれども、シンプルな答えにたどり着きやすい仕組みなのかなぁ…と感じます。

     来たときは何から何まで手取り足取りの日本と比べて、個人的にはなんと不便なのだろうと感じていました。しかし、製品やサービスの品質をあげることに拘りすぎると、意外と簡単な答えを見逃してしまうのかもしれません。

     日本人は、自らイノベーションのジレンマが起こしやすい体質なのかもしれません。

     ”既存のこと”へのこだわりがないように感じています。

     あと、1年ステイしてみて、もう少し先生とお話しさせていただきたいです。

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